思い出をおはなしに☆ [おはなし]
人生の中で、心に残る思い出というものが、幾つかあると思います。
その中に、クリスマスの思い出と言うのは誰にでも何かしらあるのではないですか?
家族、友達、恋人・・・・とのクリスマス。
私にも、小さい頃のクリスマスの思い出があります。
そして、結婚して家族との思い出も・・・・
娘が生まれてからのクリスマスは、娘にクリスマスを沢山楽しんで欲しいと思い、色々考えました。
その思い出を、2年前「おはなし」にして書きました。
そして今回、その思い出を彼女の立場になって書き直してみました。
もし、宜しければ読んでみてください。(^^)
実話です。
「赤いポスト」
出窓に置かれた赤い箱。
長い時の流れを感じるその箱には、横長の細い切り込みがあり、そこから物が入れられる様になっている。
それは、手作りのポスト。
すっかり色あせてしまったポストが、捨てられずにずっと残されているのには訳がある。
そのポストは、私が小さい頃ママと一緒に作った大切なポストだから。
何故、大切かというと・・・・
このポストは、サンタさんへお手紙を出す時に必要だから。
「えっ?」
「お手紙は、街にあるポストへいれるんだよ」って?
そんな事を言ってるあなたは、サンタさんへお手紙書いた事がありませんね?。
サンタさんへのお手紙は、普通のポストへ入れても届きません。
何故なら・・・・
サンタさんは、特別な人だから。
特別な人には、特別なポストじゃないとお手紙は届かないんだって。
そして、ここが肝心なんだけど、ポストは必ず手作りする事。
でも、ただ作れば良いって訳ではないの。
お願いする人が、心を込めて作らないと、いくらサンタさんにお手紙を書いて入れても、サンタさんの所へお手紙は届かないのよ。
サンタさんは、心を込めて作ったポストには「真心」という臭いがすると、トナカイさんに教えているんだって。
だから、トナカイさんはクリスマス近くになると、その「真心」の臭いを探して子供達のお手紙を集めに行くんだって。
嫌々作ったポストには「真心」いう臭いがしないから、いくら手作りのポストを用意してもトナカイさんはやって来ないの。
けれど、私はまだ小さくてハサミも上手く使えなくて、一人ポストを作る事は出来なかった。
でもママが「手伝ってもらうのはOK。」って言ってくれたので、ママに手伝ってもらいながら、一生懸命ポストを作ったわ。
でも、出来上がったポストはキザギザの切り込みで上手にはできなかった。
こんなポストでは、トナカイさんに来てもらえないのではないかと心配する私に「大丈夫、真心は形じゃないの。一生懸命作ったと言う事が大切。」とママは言ってくれた。
その言葉に少し安心した。
それから、サンタさんにお手紙を書いて、ポストへ入れた。
しかし、その後お手紙を入れたこのポストをどこに置けば良いのか分からなくて悩んでいると、ママは「出窓にしましょう。そこならきっとトナカイさんが気付いてくれるわ。」と言って出窓に置いてくれたけれど・・・・
「トナカイさんは、どうやってお手紙を取るんだろう。家には煙突もないから家の中に入れないのに・・・・」
ママには、私の心配なんか気になっていない様だった。
それから何日かして、私はトナカイさんが来てくれたか心配でポストを覗いてみた。
何と、手紙はまだ中に入ったまま。
やっぱり、家に入れないから手紙を取る事が出来ないのか。
それとも、私がママに手伝ってもらってポストを作ったから、トナカイさんには「真心」の臭いを感じないのか・・・・
心配で心配で泣いてしまった。
すると、ママは「大丈夫よ。子供は世界中に沢山いるからすぐには来れないのよ。順番!順番!。それにね、煙突なんかなくても手紙は取れるの。何てったって特別の人のトナカイさんよ! 特別な人には特別な力を持っているから、トナカイさんにも特別な力を与えているから大丈夫。」って言った。
ママの言ってる事ってどこまでが本当かわからないけれど、ママがいうと何となく本当の様な気がするから不思議。
ママの方が、特別な人かもなんて時々私は思う。
翌日の事。
ママが私を呼んだ。
何かと思って行って見たら、ママが嬉しそうにに「無くなっているよ。」と言うので何の事かと思ったら、ポストの中に入れたお手紙が無くなっていた。
やっと、トナカイさんがお手紙を取りに来てくれたらしい。
ホッとしている私に、またまたママが言う。
「ねぇ! ジンジャークッキーを作ろう!!」って。
私は、お菓子作りが大好きだけど、何で急にジンジャークッキーを作るのか聞いてみた。
すると「だって、クリスマス・イブの夜はサンタさんは子供達にプレゼントを上げに大忙しで、きっとお腹が空くわよ。だから、ジンジャークッキーを食べてもらおうよ。」と言うんです。
ママって、そういう事によく気付く人です。
そして、ジンジャークッキーを作ってリボンを通し、ツリーに吊るした。
これで、クリスマスを待つだけになった。
クリスマス・イブの夜、サンタさんは自分の姿を見られたくないから、早く寝ないとプレゼントを置くことが出来なくて困ってしまうので、子供は早く寝ないと行けないと言われ、ワクワクして眠れそうになかったけれど、私は一生懸命目を閉じて眠る事にした。
翌朝、ママが呼ぶ声で目が覚めた。
下へ降りて、リビングへいってみると・・・・
リビングに飾られた大きなツリーの下にプレゼントが置いてありました。
プレゼントは、私がお願いした絵本。
とても嬉しくて、早速絵本を開いてみると、絵本の主人公が私になっていました。
「サンタさんて、絵本まで作ってくれるんだ」って驚いている私に、今度はパパが・・・・
「あれっ!?」と言って、ツリーに吊るしていたジンジャークッキーを手にしています。
「ねっ! サンタさん、お腹空いていたんだね。ジンジャークッキーを食べて行ってくれたよ。」というので、私もすぐに見に行ってみると、ジンジャークッキーにはサンタさんがかじった跡ががあった。
かなり忙しくて、全部食べて行く事は出来なかった様でした。
でも、すごく嬉しかった。
それから、毎年クリスマス間近になると、サンタさんへのお手紙を書いてポストに入れ、ジンジャークッキーを作りツリーに吊るす事をずっと続けた。
そんな私も、今年で20歳。
サンタさんは、高校三年生まで来てくれた。
中学生になった時、サンタさんの存在を友達同士で居る居ないの話をした時期もあった。
ママに「サンタさんているのかな?」と聞いた事もあった。
その時ママは「サンタさん、居ないと思っているの? だったら、毎年貰っているプレゼントは誰がくれるのかしらね? ママは思うけど、サンタさんは信じている人だけに居るんじゃない? 信じなくなった時からサンタさんは居なくなる。だから、サンタさんなんか居ないと言ってる子には、サンタさんからのプレゼントはないでしょ?」と言った。
全く、ママが言うとそんな気がしてくる。
でも、私は今もサンタさんが居ると信じている。
それも、私の身近に・・・・
私は思う。
大人の仲間入りをした今年のクリスマスには、久しぶりにサンタさんへの手紙を書いて、あのポストに入れてみよう。
それは、プレゼントのお願いじゃなくて、それは・・・・
サンタさんへ
ずっとずっと私に夢と時めきをありがとう。
私のサンタパパとサンタママに感謝しています。
娘より
感謝の手紙を。
その中に、クリスマスの思い出と言うのは誰にでも何かしらあるのではないですか?
家族、友達、恋人・・・・とのクリスマス。
私にも、小さい頃のクリスマスの思い出があります。
そして、結婚して家族との思い出も・・・・
娘が生まれてからのクリスマスは、娘にクリスマスを沢山楽しんで欲しいと思い、色々考えました。
その思い出を、2年前「おはなし」にして書きました。
そして今回、その思い出を彼女の立場になって書き直してみました。
もし、宜しければ読んでみてください。(^^)
実話です。
「赤いポスト」
出窓に置かれた赤い箱。
長い時の流れを感じるその箱には、横長の細い切り込みがあり、そこから物が入れられる様になっている。
それは、手作りのポスト。
すっかり色あせてしまったポストが、捨てられずにずっと残されているのには訳がある。
そのポストは、私が小さい頃ママと一緒に作った大切なポストだから。
何故、大切かというと・・・・
このポストは、サンタさんへお手紙を出す時に必要だから。
「えっ?」
「お手紙は、街にあるポストへいれるんだよ」って?
そんな事を言ってるあなたは、サンタさんへお手紙書いた事がありませんね?。
サンタさんへのお手紙は、普通のポストへ入れても届きません。
何故なら・・・・
サンタさんは、特別な人だから。
特別な人には、特別なポストじゃないとお手紙は届かないんだって。
そして、ここが肝心なんだけど、ポストは必ず手作りする事。
でも、ただ作れば良いって訳ではないの。
お願いする人が、心を込めて作らないと、いくらサンタさんにお手紙を書いて入れても、サンタさんの所へお手紙は届かないのよ。
サンタさんは、心を込めて作ったポストには「真心」という臭いがすると、トナカイさんに教えているんだって。
だから、トナカイさんはクリスマス近くになると、その「真心」の臭いを探して子供達のお手紙を集めに行くんだって。
嫌々作ったポストには「真心」いう臭いがしないから、いくら手作りのポストを用意してもトナカイさんはやって来ないの。
けれど、私はまだ小さくてハサミも上手く使えなくて、一人ポストを作る事は出来なかった。
でもママが「手伝ってもらうのはOK。」って言ってくれたので、ママに手伝ってもらいながら、一生懸命ポストを作ったわ。
でも、出来上がったポストはキザギザの切り込みで上手にはできなかった。
こんなポストでは、トナカイさんに来てもらえないのではないかと心配する私に「大丈夫、真心は形じゃないの。一生懸命作ったと言う事が大切。」とママは言ってくれた。
その言葉に少し安心した。
それから、サンタさんにお手紙を書いて、ポストへ入れた。
しかし、その後お手紙を入れたこのポストをどこに置けば良いのか分からなくて悩んでいると、ママは「出窓にしましょう。そこならきっとトナカイさんが気付いてくれるわ。」と言って出窓に置いてくれたけれど・・・・
「トナカイさんは、どうやってお手紙を取るんだろう。家には煙突もないから家の中に入れないのに・・・・」
ママには、私の心配なんか気になっていない様だった。
それから何日かして、私はトナカイさんが来てくれたか心配でポストを覗いてみた。
何と、手紙はまだ中に入ったまま。
やっぱり、家に入れないから手紙を取る事が出来ないのか。
それとも、私がママに手伝ってもらってポストを作ったから、トナカイさんには「真心」の臭いを感じないのか・・・・
心配で心配で泣いてしまった。
すると、ママは「大丈夫よ。子供は世界中に沢山いるからすぐには来れないのよ。順番!順番!。それにね、煙突なんかなくても手紙は取れるの。何てったって特別の人のトナカイさんよ! 特別な人には特別な力を持っているから、トナカイさんにも特別な力を与えているから大丈夫。」って言った。
ママの言ってる事ってどこまでが本当かわからないけれど、ママがいうと何となく本当の様な気がするから不思議。
ママの方が、特別な人かもなんて時々私は思う。
翌日の事。
ママが私を呼んだ。
何かと思って行って見たら、ママが嬉しそうにに「無くなっているよ。」と言うので何の事かと思ったら、ポストの中に入れたお手紙が無くなっていた。
やっと、トナカイさんがお手紙を取りに来てくれたらしい。
ホッとしている私に、またまたママが言う。
「ねぇ! ジンジャークッキーを作ろう!!」って。
私は、お菓子作りが大好きだけど、何で急にジンジャークッキーを作るのか聞いてみた。
すると「だって、クリスマス・イブの夜はサンタさんは子供達にプレゼントを上げに大忙しで、きっとお腹が空くわよ。だから、ジンジャークッキーを食べてもらおうよ。」と言うんです。
ママって、そういう事によく気付く人です。
そして、ジンジャークッキーを作ってリボンを通し、ツリーに吊るした。
これで、クリスマスを待つだけになった。
クリスマス・イブの夜、サンタさんは自分の姿を見られたくないから、早く寝ないとプレゼントを置くことが出来なくて困ってしまうので、子供は早く寝ないと行けないと言われ、ワクワクして眠れそうになかったけれど、私は一生懸命目を閉じて眠る事にした。
翌朝、ママが呼ぶ声で目が覚めた。
下へ降りて、リビングへいってみると・・・・
リビングに飾られた大きなツリーの下にプレゼントが置いてありました。
プレゼントは、私がお願いした絵本。
とても嬉しくて、早速絵本を開いてみると、絵本の主人公が私になっていました。
「サンタさんて、絵本まで作ってくれるんだ」って驚いている私に、今度はパパが・・・・
「あれっ!?」と言って、ツリーに吊るしていたジンジャークッキーを手にしています。
「ねっ! サンタさん、お腹空いていたんだね。ジンジャークッキーを食べて行ってくれたよ。」というので、私もすぐに見に行ってみると、ジンジャークッキーにはサンタさんがかじった跡ががあった。
かなり忙しくて、全部食べて行く事は出来なかった様でした。
でも、すごく嬉しかった。
それから、毎年クリスマス間近になると、サンタさんへのお手紙を書いてポストに入れ、ジンジャークッキーを作りツリーに吊るす事をずっと続けた。
そんな私も、今年で20歳。
サンタさんは、高校三年生まで来てくれた。
中学生になった時、サンタさんの存在を友達同士で居る居ないの話をした時期もあった。
ママに「サンタさんているのかな?」と聞いた事もあった。
その時ママは「サンタさん、居ないと思っているの? だったら、毎年貰っているプレゼントは誰がくれるのかしらね? ママは思うけど、サンタさんは信じている人だけに居るんじゃない? 信じなくなった時からサンタさんは居なくなる。だから、サンタさんなんか居ないと言ってる子には、サンタさんからのプレゼントはないでしょ?」と言った。
全く、ママが言うとそんな気がしてくる。
でも、私は今もサンタさんが居ると信じている。
それも、私の身近に・・・・
私は思う。
大人の仲間入りをした今年のクリスマスには、久しぶりにサンタさんへの手紙を書いて、あのポストに入れてみよう。
それは、プレゼントのお願いじゃなくて、それは・・・・
サンタさんへ
ずっとずっと私に夢と時めきをありがとう。
私のサンタパパとサンタママに感謝しています。
娘より
感謝の手紙を。
2012-12-06 17:39
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コメント(6)
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コメントかくのが恥ずかしいくらい うさこの言葉はいらない気がします(^^)
素敵ですね
わたしも小さいころサンタさんに プレゼントのお願い手紙(笑)を書いて
サンタさんに貰った手紙(メモ)を 大切にもっていました
あとで思うと 母の字でしたが、当時は本気でした笑
アメリカは、出す手紙を自宅ポストにいれておくと
郵便屋さんがもっていってくれるので
トナカイさんじゃないけど便利でした~
by うさこ (2012-12-06 22:44)
うさこさん
ありがとうございます。(^^)
アメリカは、郵便屋さんが取りに来てくれるんですか?!
それは素敵ですね。
子供達に夢を持たせるなら、それぐらい完璧にしないとダメですよね!
日本は、プレゼントを家に届けてくれるシステムがありますが、私はそのやり方があまり好きじゃないです。
プレゼントは届ける事より、その前のプロセスが大切な様に思い拘りました。(^^;)
娘がサンタさんへ書いた手紙は、今も取ってあります。
一番困ったのは、子供も成長するとサンタさんの存在の有無を聞かれた時、どう答えるかでした。
昔、ある女優さんがサンタさんの存在をずっと信じていたのだけれど、中学三年生の時、親からサンタさんはお父さんだったと聞いて、すごくショックだったと言ってたのが忘れられず、自分の子供には絶対明かさないと決めていたんです。
だから、今もその話題はしません。(^^)
でも、思うんです。
最後の方は、娘が私達に合わせてくれていたのではないかと・・・・(^^)
by Mie (2012-12-07 06:52)
Mieさん
こんばんは☆
読んでいて、
心が温かくなり、感動の涙を誘いました。
私も、小さいときサンタさんに手紙を書いた憶えがあります。
サンタさんは実在するのでしょうか? 私は信じたいです。
一番近くにいて大切に思ってくれる人。
それがサンタさんなのではないでしょうか?
夢見るピュアな心、無くしたくないと思います。
by えみまろ (2012-12-07 22:09)
えみまろさん
こんばんは。(^^)
ありがとうございます。
人は、生まれた時みなピュアだったのに、成長と共にピュアな心を無くして行きます。
時として、ピュアである事がカッコ悪いとさえ思う年齢があったりして・・・・
でも、年齢に関係なくピュアで居て欲しいと思う私です。
そうですね。
私も、えみまろさんのおっしゃる通り、サンタさんはいると思いますよ。
自分にとってのサンタさんが、必ず・・・・
その事に気付ける人は、この世の中にどれくらいいるのでしょうね?
殺伐とした現代社会だからこそ、取り戻して欲しいです。
子供の頃のピュアな心を・・・・ねっ!(^ <)
by Mie (2012-12-07 23:08)
私も小さい頃、プレゼント用に靴下を飾って寝たことを思い出しました。
Mieさんとお嬢さんは、ホントに素敵な関係ですよね~(^^)
by 小梅姉 (2012-12-08 12:16)
小梅姉さん
ありがとうございます。(^^)
娘は一人っ子なので、私は母であり姉であり・・・・と言う所を使い分けられる様に考えているのですが、最近・・・・私は妹になっている様な・・・・不味いですね。(^^;)
でも、似て来るんでしょうか、最近その瞬間に考えている事が同じで、
同じタイミングで言葉を口にする事が多くなりました。
お互いに「えぇ〜嫌だなぁ〜」と言ってます。(^^;)
私の思い出は、サンタさんは姉のプレゼントは本をくれるのに、私には長靴。
「何でなんだろう?」ってよく思いました。
by Mie (2012-12-11 07:54)