毛糸だま [おはなし]
以前、絵本の紹介をした中に「ハリーのセーター」という絵本の話しをした事があります。
その時、私の幼い時に母が作ってくれた毛糸のワンピースの話しをしました。
とても大好きなワンピースでした。
その話しが、先日母との会話の中で話題になり、私がそのワンピースをとても気に入っていた事を言いました。
すると母は、私の気持を初めて知り驚いていました。
それで、私の気持を「おはなし」にしようと思い、「毛糸だま」と言うタイトルでおはなしにしました。
ところが、私は絵心が全然ありません。
お話には、絵がないと成り立たない為、下手ながらも書いてみましたが・・・・下手はやっぱり下手。
でも、せっかく書いたので、絵の部分は目を瞑って頂いて、取り敢えず「おはなし」を読んで頂けたら嬉しいです。(^^)
「毛糸だま」
「みぃちゃん」
お母さんが呼んでます。
お母さんは、毛糸を手に持って、みぃちゃんを待っていました。
みぃちゃんを見ると、「あのね。ちょっとお手伝いをして欲しいから、お母さんの前に座ってくれる?」と言った。
みぃちゃんが、お母さんの前に座ると「みぃちゃん、手をこうしてくれる?」と言って、腕を前に出して見せた。
みぃちゃんが、お母さんの真似をして腕を出すと、今度は「毛糸を巻くから、しばらくそうしていてね。」と言って、お母さんがさっき手にしていた毛糸をみぃちゃんの腕にかけ、お母さんはクルクルと毛糸を巻き始めた。
縦に、クルクル
横に、クルクル
斜めに、クルクル
それは、とてもリズミカルで見ていて気持よかった。
だけどその動きは、お母さんが毛糸を巻き取っているというよりも、毛糸の方から何かの形になる様に、お母さんの持っている毛糸に巻き付いて行ってる様に見えた。
毛糸は、見る見るまぁ〜るくまぁ〜るくなっていく。
アッと言う間に、毛糸の束はまんまるまるの「毛糸だま」になった。
みぃちゃんが「この毛糸だま、どうするの?」って聞くと、お母さんは「どうすると思う?」って、逆にみぃちゃんに聞いた。
みぃちゃん、しばらく考えて・・・・
「あっ!! わかった!毛糸だまだるまだ!」と言って、毛糸だまの上に毛糸だまを乗せてみた。
まんまるまるの毛糸だまは、まんまるまるだからすぐに毛糸だまの上から、ころころころぉ〜んと落ちて、毛糸だまだるまにはならなかった。
それを見ていたお母さんは「みぃちゃん、残念だけど毛糸だまだるまじゃないの。」
「違うの?」
「うん。今からね、この毛糸だまは別の物に変身するの。」
「えっ?別の物に?」
「そう!これを使ってね。」と言って取り出したのは、二本の細い棒。
お母さんはそう言うと、二本の棒に毛糸をクルンクルンと巻き付けて行った。
棒に巻き付いた毛糸から1本だけ棒を抜き取り、今度は棒を両手に持ってハの字に構えると、またまたクルンクルンと棒に毛糸を絡ませて行った。
みぃちゃんが「何しているの?」って聞くと、お母さんは「こうやって毛糸を編んでいるのよ。」と教えてくれた。
しばらく見ていると、あれあれあれ!?何やら、棒の下に毛糸がドンドン繋がっていく。
お母さんが手を動かすと、毛糸と棒はまるで魔法をかけられた様に動いた。
その姿は、楽しそうにダンスをしている様。
お母さんの手は「魔法の手だ」とみぃちゃんは思った。
いったい毛糸だまは、何に変身するのかな?
何日かして、お母さんが「みぃちゃん、出来たわよ。」と言って差し出した物は・・・・
「ワンピース」だった。
お母さんの魔法の手で、あの毛糸だまはワンピースに変身していた。
みぃちゃんは、大喜び。
早速、ワンピースを着てみた。
ワンピースは、裾がヒラヒラして、ふんわりした袖は手首でキュッとしまっていた。
まるで、お話に出て来るお姫様のドレスのよう。
何よりも、みぃちゃんのお気に入りは、胸についてるコロコロしてふわふわのボンボンだった。
みぃちゃんの喜ぶ顔を見て、お母さんも嬉しかった様だ。
そして、みぃちゃんは思った。
お母さんが作ってくれたワンピース、ずっと大切に着ようと。
でも・・・・
みぃちゃんの思いは叶わなかった。
何故なら、ワンピースはみぃちゃんの成長と共に着る事ができなくなってしまったのです。
だけど、お母さんの編んでくれたワンピースはみぃちゃんの宝物です。
着れなくなっても、ずっと大切にしようと思いました。
しかし・・・・
ある日、みぃちゃんが学校から帰ると、どこかで見た様な色の毛糸だまがテーブルの上にあった。
それは、お母さんがみぃちゃんに編んでくれたワンピースと同じ色の毛糸だまだ。
ちょっと不安になりながら、みぃちゃんは思い切って聞いた。
「この毛糸だま・・・・」って、言いかけるとお母さんは「あっ!それね、みぃちゃんのワンピースを作った毛糸。もう着れなくなったから、違う物を作ろうと思ってほどいたの。」とお母さんは言った。
みぃちゃんは、目の前が真っ暗になった。
だって、ワンピースはみぃちゃんの宝物。
着れなくなってもずっと大切にして行こうと思っていたワンピースが、みぃちゃんの目の前から突然影も形もなくなってしまったのですから。
みぃちゃんは、思います。
お母さんが、毛糸だまに魔法をかけて作ってくれたワンピース。
魔法をかけられて行く毛糸だまを見ている時は、あんなにワクワクしていたのに、魔法が解けてしまい一瞬にして元に戻ってしまった「毛糸だま」を見るのは、まるでシャボン玉の様に切ないものだと。
しばらく黙って「毛糸だま」を見つめていると・・・・
なんと、目の前にある「毛糸だま」の影が、あの大好きなワンピースになっていた。
しかし、それはみぃちゃんの思い過ごしです。
きっと、ワンピースへの思いが影になったのだ。
でも、その時みぃちゃんは気付きました。
形ではない。
みぃちゃんが宝物と思ったワンピースは、「大切な物」という気持を持ち続けている限り、たとえ「毛糸だま」に姿は変わっても、ずっとみぃちゃんの心の中にあるのだということを。
その時、私の幼い時に母が作ってくれた毛糸のワンピースの話しをしました。
とても大好きなワンピースでした。
その話しが、先日母との会話の中で話題になり、私がそのワンピースをとても気に入っていた事を言いました。
すると母は、私の気持を初めて知り驚いていました。
それで、私の気持を「おはなし」にしようと思い、「毛糸だま」と言うタイトルでおはなしにしました。
ところが、私は絵心が全然ありません。
お話には、絵がないと成り立たない為、下手ながらも書いてみましたが・・・・下手はやっぱり下手。
でも、せっかく書いたので、絵の部分は目を瞑って頂いて、取り敢えず「おはなし」を読んで頂けたら嬉しいです。(^^)
「毛糸だま」
「みぃちゃん」
お母さんが呼んでます。
お母さんは、毛糸を手に持って、みぃちゃんを待っていました。
みぃちゃんを見ると、「あのね。ちょっとお手伝いをして欲しいから、お母さんの前に座ってくれる?」と言った。
みぃちゃんが、お母さんの前に座ると「みぃちゃん、手をこうしてくれる?」と言って、腕を前に出して見せた。
みぃちゃんが、お母さんの真似をして腕を出すと、今度は「毛糸を巻くから、しばらくそうしていてね。」と言って、お母さんがさっき手にしていた毛糸をみぃちゃんの腕にかけ、お母さんはクルクルと毛糸を巻き始めた。
縦に、クルクル
横に、クルクル
斜めに、クルクル
それは、とてもリズミカルで見ていて気持よかった。
だけどその動きは、お母さんが毛糸を巻き取っているというよりも、毛糸の方から何かの形になる様に、お母さんの持っている毛糸に巻き付いて行ってる様に見えた。
毛糸は、見る見るまぁ〜るくまぁ〜るくなっていく。
アッと言う間に、毛糸の束はまんまるまるの「毛糸だま」になった。
みぃちゃんが「この毛糸だま、どうするの?」って聞くと、お母さんは「どうすると思う?」って、逆にみぃちゃんに聞いた。
みぃちゃん、しばらく考えて・・・・
「あっ!! わかった!毛糸だまだるまだ!」と言って、毛糸だまの上に毛糸だまを乗せてみた。
まんまるまるの毛糸だまは、まんまるまるだからすぐに毛糸だまの上から、ころころころぉ〜んと落ちて、毛糸だまだるまにはならなかった。
それを見ていたお母さんは「みぃちゃん、残念だけど毛糸だまだるまじゃないの。」
「違うの?」
「うん。今からね、この毛糸だまは別の物に変身するの。」
「えっ?別の物に?」
「そう!これを使ってね。」と言って取り出したのは、二本の細い棒。
お母さんはそう言うと、二本の棒に毛糸をクルンクルンと巻き付けて行った。
棒に巻き付いた毛糸から1本だけ棒を抜き取り、今度は棒を両手に持ってハの字に構えると、またまたクルンクルンと棒に毛糸を絡ませて行った。
みぃちゃんが「何しているの?」って聞くと、お母さんは「こうやって毛糸を編んでいるのよ。」と教えてくれた。
しばらく見ていると、あれあれあれ!?何やら、棒の下に毛糸がドンドン繋がっていく。
お母さんが手を動かすと、毛糸と棒はまるで魔法をかけられた様に動いた。
その姿は、楽しそうにダンスをしている様。
お母さんの手は「魔法の手だ」とみぃちゃんは思った。
いったい毛糸だまは、何に変身するのかな?
何日かして、お母さんが「みぃちゃん、出来たわよ。」と言って差し出した物は・・・・
「ワンピース」だった。
お母さんの魔法の手で、あの毛糸だまはワンピースに変身していた。
みぃちゃんは、大喜び。
早速、ワンピースを着てみた。
ワンピースは、裾がヒラヒラして、ふんわりした袖は手首でキュッとしまっていた。
まるで、お話に出て来るお姫様のドレスのよう。
何よりも、みぃちゃんのお気に入りは、胸についてるコロコロしてふわふわのボンボンだった。
みぃちゃんの喜ぶ顔を見て、お母さんも嬉しかった様だ。
そして、みぃちゃんは思った。
お母さんが作ってくれたワンピース、ずっと大切に着ようと。
でも・・・・
みぃちゃんの思いは叶わなかった。
何故なら、ワンピースはみぃちゃんの成長と共に着る事ができなくなってしまったのです。
だけど、お母さんの編んでくれたワンピースはみぃちゃんの宝物です。
着れなくなっても、ずっと大切にしようと思いました。
しかし・・・・
ある日、みぃちゃんが学校から帰ると、どこかで見た様な色の毛糸だまがテーブルの上にあった。
それは、お母さんがみぃちゃんに編んでくれたワンピースと同じ色の毛糸だまだ。
ちょっと不安になりながら、みぃちゃんは思い切って聞いた。
「この毛糸だま・・・・」って、言いかけるとお母さんは「あっ!それね、みぃちゃんのワンピースを作った毛糸。もう着れなくなったから、違う物を作ろうと思ってほどいたの。」とお母さんは言った。
みぃちゃんは、目の前が真っ暗になった。
だって、ワンピースはみぃちゃんの宝物。
着れなくなってもずっと大切にして行こうと思っていたワンピースが、みぃちゃんの目の前から突然影も形もなくなってしまったのですから。
みぃちゃんは、思います。
お母さんが、毛糸だまに魔法をかけて作ってくれたワンピース。
魔法をかけられて行く毛糸だまを見ている時は、あんなにワクワクしていたのに、魔法が解けてしまい一瞬にして元に戻ってしまった「毛糸だま」を見るのは、まるでシャボン玉の様に切ないものだと。
しばらく黙って「毛糸だま」を見つめていると・・・・
なんと、目の前にある「毛糸だま」の影が、あの大好きなワンピースになっていた。
しかし、それはみぃちゃんの思い過ごしです。
きっと、ワンピースへの思いが影になったのだ。
でも、その時みぃちゃんは気付きました。
形ではない。
みぃちゃんが宝物と思ったワンピースは、「大切な物」という気持を持ち続けている限り、たとえ「毛糸だま」に姿は変わっても、ずっとみぃちゃんの心の中にあるのだということを。
メッセージ☆ [おはなし]
風の子達が、笑う。
ぴゅ〜ぴゅ〜と声を上げて笑う。
そして、風の子達が動いた後の冷たい風が、私に纏わりつく。
あまりの寒さに、思わず身体を振るわせる。
そんな姿を、面白がる様に風の子達は笑う。
ぴゅ〜、ぴゅ〜。
ぴゅ〜、ぴゅ〜。
時々、私の歩みを邪魔する風の子達。
風に押し返されて困っている私を、風の子達は嬉しそうに笑う。
ぴゅ〜、ぴゅ〜。
その笑い声の中に混じって、誰かの話し声がした。
しかし、人影はない。
見上げた空には、木の枝が、冬の澄み切った青空を遮る様に枝をのばしている。
風の子達は、その枝の間をスルスルとくぐり抜けながら、楽しそうに飛び交う。
気のせいだろうか。
何となく木が、そんな風の子達を 迷惑そうに思っていると感じるのは。
急に、風が止み風の子達の声が消えた。
木の気持ちが通じたのだろうか。
周りに、静けさが漂う。
すると、また誰かの声が聞こえて来た。
今度は、はっきりと。
「こんにちは。」
私は思わず「誰?」と聞くと、「あなたは、私の声が聞こえるの?」と返事が返って来た。
「ええ。でも、あなたはどこにいるの?」
「あら、私はさっきからあなたの目の前にいるわ。」
「私の目の前?」
「そうよ。さっきからずっと。あなたが私に気づいてくれるのを待っていたんだけど、あの風の子達がうるさくて、私の声があなたに聞こえなかった様だけど。」
と言われても、私の目の前にあるのは・・・・人ではなく「ただの木」。
戸惑っている私に、「あなた、今、木が話しかけるなんて信じられないと思っているでしょ?」と、木は言った。
私は、正直に「勿論。」と答えた。
すると、「そう、人間は目に見えない事しか信じないし喜ばない。見えても、醜いものには目を向けないし見ないフリをするのよ。」と言った。
私は「そんな事ないわ。そんな事を言ったら、随分自分勝手みたいじゃない。」と、すこし怒った様に言うと、木は・・・・
「あら、そうかしら? 私は、ずっとここを通る人に声をかけたけど、私の声に返事をしてくれたのは、あなただけ。後は皆、私の声に聞こえないフリをして通り過ぎて行ったわ。」
「それに・・・・」と、木はちょっと言葉を止めてから、思い切った様に話を続けた。
「人間は、本当に自分勝手。何故なら・・・・
私には、春になったら新しい息吹が顔を出す。そして蕾となり花を咲かせる。すると人々は、その姿を誰もが目を輝かせ喜ぶ。
夏、私の枝々には青々とした葉が生茂り、暑い太陽を遮ると、そこに出来た木陰で人々は汗を拭き、葉と葉の間を通り抜けてくる風の涼しさに感謝する。
そして、秋になると人々は私の葉の色が変わり行く姿を待ちわびる。色とりどに変身した葉の美しさに溜め息を付き感激する。
でも、冬になり私から葉が落ちて、何も無くなってしまうと、誰も私を見ようとはしなくなる。
何て、寂しいことでしょう。」と言って、木はポロポロと泣き始めた。
すると、それまで木の話を一緒に聞いていたのか、周りの木達までも、「そうよ。そうよ。」と泣き始めたからさぁ大変。
私は「泣かないで!!」と、慌てて周りの木達の気持ちを沈めようと、1本1本の木に向かって声をかけた。
目を向けた木は、色々な形をしている事に気付いた。
大きな木、小さな木。
細い木、太い木。
肌がとても滑らかな木。
今は、枝先がツンツンと針の様になっている姿を見せ、とてもピリピリした感じを受けるけれど、確か淡ピンク色でふわふわとした花を咲かせていたはず。
繊細な花を咲かせる時期には、決して分からない姿。
枝が、太くしっかりした木。
この木には、とても大きな葉を付けていたはず。
葉を支える為には、こんなにしっかりした枝ではないとダメなのね。
枝先が、曲がって伸びている木。
風雨から花や葉が飛ばされない様、必死で耐えて来たのだろう。
自分の体がこんなになっても、大切な物を守り抜いた姿だ。
枝が、木の先端で広がっている木。
青い空が海の様で、そこに広がる枝は、まるでサンゴの様に見えた。
そして、この木はなんと言うのだろう。
真っすぐと空に向かって伸びて、とても気持ちいい。
今、1本1本の木の姿を目にしていて私は思った。
花や葉を付けている季節の美しさもあるが、本当の美しい姿は、全てがなくなった冬のこの季節なのではないかと。
同じ姿は1本もない。
それぞれが作り上げて来た姿が見れるこの季節。
私に、話かけて来たのは、きっと本当の姿を誰かに見て知って欲しかったのだ。
「花や葉を落とした木は、ただの木ではない」と言う事を。
その時、「ありがとう」と言う言葉が聞こえた。
振り返ると、私に話かけた木が微笑んでいた。
そして、私も「ありがとう」と言った。
それは、人間の世界でも同じ事が言える事を、私は教わった様な気がしたからだ。
本当の大切な事は、どこにあるかと言う事を。
ありがとう。
*********************************************************************************************************
昨年の暮れ、何気なく空を見上げた時、色々な姿の木々が目に入り、今迄気づかなかったというか考えても見なかった様な事が心に湧いてきました。
その気持ちを、下手ながらも何か言葉にしてみようと書いてみたのですが、なかなか思った気持ちを言葉に表すのって難しいですね。
でも、私の写真や話から、私が伝えたい事とは違っていても、読んだ方々が何かに気付いてくれたり感じ取って下さったら、それはとても素敵な事だと思います。
まずは、最後迄読んで下さった方々に感謝致します。
ありがとうございます。(^^)
ぴゅ〜ぴゅ〜と声を上げて笑う。
そして、風の子達が動いた後の冷たい風が、私に纏わりつく。
あまりの寒さに、思わず身体を振るわせる。
そんな姿を、面白がる様に風の子達は笑う。
ぴゅ〜、ぴゅ〜。
ぴゅ〜、ぴゅ〜。
時々、私の歩みを邪魔する風の子達。
風に押し返されて困っている私を、風の子達は嬉しそうに笑う。
ぴゅ〜、ぴゅ〜。
その笑い声の中に混じって、誰かの話し声がした。
しかし、人影はない。
見上げた空には、木の枝が、冬の澄み切った青空を遮る様に枝をのばしている。
風の子達は、その枝の間をスルスルとくぐり抜けながら、楽しそうに飛び交う。
気のせいだろうか。
何となく木が、そんな風の子達を 迷惑そうに思っていると感じるのは。
急に、風が止み風の子達の声が消えた。
木の気持ちが通じたのだろうか。
周りに、静けさが漂う。
すると、また誰かの声が聞こえて来た。
今度は、はっきりと。
「こんにちは。」
私は思わず「誰?」と聞くと、「あなたは、私の声が聞こえるの?」と返事が返って来た。
「ええ。でも、あなたはどこにいるの?」
「あら、私はさっきからあなたの目の前にいるわ。」
「私の目の前?」
「そうよ。さっきからずっと。あなたが私に気づいてくれるのを待っていたんだけど、あの風の子達がうるさくて、私の声があなたに聞こえなかった様だけど。」
と言われても、私の目の前にあるのは・・・・人ではなく「ただの木」。
戸惑っている私に、「あなた、今、木が話しかけるなんて信じられないと思っているでしょ?」と、木は言った。
私は、正直に「勿論。」と答えた。
すると、「そう、人間は目に見えない事しか信じないし喜ばない。見えても、醜いものには目を向けないし見ないフリをするのよ。」と言った。
私は「そんな事ないわ。そんな事を言ったら、随分自分勝手みたいじゃない。」と、すこし怒った様に言うと、木は・・・・
「あら、そうかしら? 私は、ずっとここを通る人に声をかけたけど、私の声に返事をしてくれたのは、あなただけ。後は皆、私の声に聞こえないフリをして通り過ぎて行ったわ。」
「それに・・・・」と、木はちょっと言葉を止めてから、思い切った様に話を続けた。
「人間は、本当に自分勝手。何故なら・・・・
私には、春になったら新しい息吹が顔を出す。そして蕾となり花を咲かせる。すると人々は、その姿を誰もが目を輝かせ喜ぶ。
夏、私の枝々には青々とした葉が生茂り、暑い太陽を遮ると、そこに出来た木陰で人々は汗を拭き、葉と葉の間を通り抜けてくる風の涼しさに感謝する。
そして、秋になると人々は私の葉の色が変わり行く姿を待ちわびる。色とりどに変身した葉の美しさに溜め息を付き感激する。
でも、冬になり私から葉が落ちて、何も無くなってしまうと、誰も私を見ようとはしなくなる。
何て、寂しいことでしょう。」と言って、木はポロポロと泣き始めた。
すると、それまで木の話を一緒に聞いていたのか、周りの木達までも、「そうよ。そうよ。」と泣き始めたからさぁ大変。
私は「泣かないで!!」と、慌てて周りの木達の気持ちを沈めようと、1本1本の木に向かって声をかけた。
目を向けた木は、色々な形をしている事に気付いた。
大きな木、小さな木。
細い木、太い木。
肌がとても滑らかな木。
今は、枝先がツンツンと針の様になっている姿を見せ、とてもピリピリした感じを受けるけれど、確か淡ピンク色でふわふわとした花を咲かせていたはず。
繊細な花を咲かせる時期には、決して分からない姿。
枝が、太くしっかりした木。
この木には、とても大きな葉を付けていたはず。
葉を支える為には、こんなにしっかりした枝ではないとダメなのね。
枝先が、曲がって伸びている木。
風雨から花や葉が飛ばされない様、必死で耐えて来たのだろう。
自分の体がこんなになっても、大切な物を守り抜いた姿だ。
枝が、木の先端で広がっている木。
青い空が海の様で、そこに広がる枝は、まるでサンゴの様に見えた。
そして、この木はなんと言うのだろう。
真っすぐと空に向かって伸びて、とても気持ちいい。
今、1本1本の木の姿を目にしていて私は思った。
花や葉を付けている季節の美しさもあるが、本当の美しい姿は、全てがなくなった冬のこの季節なのではないかと。
同じ姿は1本もない。
それぞれが作り上げて来た姿が見れるこの季節。
私に、話かけて来たのは、きっと本当の姿を誰かに見て知って欲しかったのだ。
「花や葉を落とした木は、ただの木ではない」と言う事を。
その時、「ありがとう」と言う言葉が聞こえた。
振り返ると、私に話かけた木が微笑んでいた。
そして、私も「ありがとう」と言った。
それは、人間の世界でも同じ事が言える事を、私は教わった様な気がしたからだ。
本当の大切な事は、どこにあるかと言う事を。
ありがとう。
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昨年の暮れ、何気なく空を見上げた時、色々な姿の木々が目に入り、今迄気づかなかったというか考えても見なかった様な事が心に湧いてきました。
その気持ちを、下手ながらも何か言葉にしてみようと書いてみたのですが、なかなか思った気持ちを言葉に表すのって難しいですね。
でも、私の写真や話から、私が伝えたい事とは違っていても、読んだ方々が何かに気付いてくれたり感じ取って下さったら、それはとても素敵な事だと思います。
まずは、最後迄読んで下さった方々に感謝致します。
ありがとうございます。(^^)
思い出をおはなしに☆ [おはなし]
人生の中で、心に残る思い出というものが、幾つかあると思います。
その中に、クリスマスの思い出と言うのは誰にでも何かしらあるのではないですか?
家族、友達、恋人・・・・とのクリスマス。
私にも、小さい頃のクリスマスの思い出があります。
そして、結婚して家族との思い出も・・・・
娘が生まれてからのクリスマスは、娘にクリスマスを沢山楽しんで欲しいと思い、色々考えました。
その思い出を、2年前「おはなし」にして書きました。
そして今回、その思い出を彼女の立場になって書き直してみました。
もし、宜しければ読んでみてください。(^^)
実話です。
「赤いポスト」
出窓に置かれた赤い箱。
長い時の流れを感じるその箱には、横長の細い切り込みがあり、そこから物が入れられる様になっている。
それは、手作りのポスト。
すっかり色あせてしまったポストが、捨てられずにずっと残されているのには訳がある。
そのポストは、私が小さい頃ママと一緒に作った大切なポストだから。
何故、大切かというと・・・・
このポストは、サンタさんへお手紙を出す時に必要だから。
「えっ?」
「お手紙は、街にあるポストへいれるんだよ」って?
そんな事を言ってるあなたは、サンタさんへお手紙書いた事がありませんね?。
サンタさんへのお手紙は、普通のポストへ入れても届きません。
何故なら・・・・
サンタさんは、特別な人だから。
特別な人には、特別なポストじゃないとお手紙は届かないんだって。
そして、ここが肝心なんだけど、ポストは必ず手作りする事。
でも、ただ作れば良いって訳ではないの。
お願いする人が、心を込めて作らないと、いくらサンタさんにお手紙を書いて入れても、サンタさんの所へお手紙は届かないのよ。
サンタさんは、心を込めて作ったポストには「真心」という臭いがすると、トナカイさんに教えているんだって。
だから、トナカイさんはクリスマス近くになると、その「真心」の臭いを探して子供達のお手紙を集めに行くんだって。
嫌々作ったポストには「真心」いう臭いがしないから、いくら手作りのポストを用意してもトナカイさんはやって来ないの。
けれど、私はまだ小さくてハサミも上手く使えなくて、一人ポストを作る事は出来なかった。
でもママが「手伝ってもらうのはOK。」って言ってくれたので、ママに手伝ってもらいながら、一生懸命ポストを作ったわ。
でも、出来上がったポストはキザギザの切り込みで上手にはできなかった。
こんなポストでは、トナカイさんに来てもらえないのではないかと心配する私に「大丈夫、真心は形じゃないの。一生懸命作ったと言う事が大切。」とママは言ってくれた。
その言葉に少し安心した。
それから、サンタさんにお手紙を書いて、ポストへ入れた。
しかし、その後お手紙を入れたこのポストをどこに置けば良いのか分からなくて悩んでいると、ママは「出窓にしましょう。そこならきっとトナカイさんが気付いてくれるわ。」と言って出窓に置いてくれたけれど・・・・
「トナカイさんは、どうやってお手紙を取るんだろう。家には煙突もないから家の中に入れないのに・・・・」
ママには、私の心配なんか気になっていない様だった。
それから何日かして、私はトナカイさんが来てくれたか心配でポストを覗いてみた。
何と、手紙はまだ中に入ったまま。
やっぱり、家に入れないから手紙を取る事が出来ないのか。
それとも、私がママに手伝ってもらってポストを作ったから、トナカイさんには「真心」の臭いを感じないのか・・・・
心配で心配で泣いてしまった。
すると、ママは「大丈夫よ。子供は世界中に沢山いるからすぐには来れないのよ。順番!順番!。それにね、煙突なんかなくても手紙は取れるの。何てったって特別の人のトナカイさんよ! 特別な人には特別な力を持っているから、トナカイさんにも特別な力を与えているから大丈夫。」って言った。
ママの言ってる事ってどこまでが本当かわからないけれど、ママがいうと何となく本当の様な気がするから不思議。
ママの方が、特別な人かもなんて時々私は思う。
翌日の事。
ママが私を呼んだ。
何かと思って行って見たら、ママが嬉しそうにに「無くなっているよ。」と言うので何の事かと思ったら、ポストの中に入れたお手紙が無くなっていた。
やっと、トナカイさんがお手紙を取りに来てくれたらしい。
ホッとしている私に、またまたママが言う。
「ねぇ! ジンジャークッキーを作ろう!!」って。
私は、お菓子作りが大好きだけど、何で急にジンジャークッキーを作るのか聞いてみた。
すると「だって、クリスマス・イブの夜はサンタさんは子供達にプレゼントを上げに大忙しで、きっとお腹が空くわよ。だから、ジンジャークッキーを食べてもらおうよ。」と言うんです。
ママって、そういう事によく気付く人です。
そして、ジンジャークッキーを作ってリボンを通し、ツリーに吊るした。
これで、クリスマスを待つだけになった。
クリスマス・イブの夜、サンタさんは自分の姿を見られたくないから、早く寝ないとプレゼントを置くことが出来なくて困ってしまうので、子供は早く寝ないと行けないと言われ、ワクワクして眠れそうになかったけれど、私は一生懸命目を閉じて眠る事にした。
翌朝、ママが呼ぶ声で目が覚めた。
下へ降りて、リビングへいってみると・・・・
リビングに飾られた大きなツリーの下にプレゼントが置いてありました。
プレゼントは、私がお願いした絵本。
とても嬉しくて、早速絵本を開いてみると、絵本の主人公が私になっていました。
「サンタさんて、絵本まで作ってくれるんだ」って驚いている私に、今度はパパが・・・・
「あれっ!?」と言って、ツリーに吊るしていたジンジャークッキーを手にしています。
「ねっ! サンタさん、お腹空いていたんだね。ジンジャークッキーを食べて行ってくれたよ。」というので、私もすぐに見に行ってみると、ジンジャークッキーにはサンタさんがかじった跡ががあった。
かなり忙しくて、全部食べて行く事は出来なかった様でした。
でも、すごく嬉しかった。
それから、毎年クリスマス間近になると、サンタさんへのお手紙を書いてポストに入れ、ジンジャークッキーを作りツリーに吊るす事をずっと続けた。
そんな私も、今年で20歳。
サンタさんは、高校三年生まで来てくれた。
中学生になった時、サンタさんの存在を友達同士で居る居ないの話をした時期もあった。
ママに「サンタさんているのかな?」と聞いた事もあった。
その時ママは「サンタさん、居ないと思っているの? だったら、毎年貰っているプレゼントは誰がくれるのかしらね? ママは思うけど、サンタさんは信じている人だけに居るんじゃない? 信じなくなった時からサンタさんは居なくなる。だから、サンタさんなんか居ないと言ってる子には、サンタさんからのプレゼントはないでしょ?」と言った。
全く、ママが言うとそんな気がしてくる。
でも、私は今もサンタさんが居ると信じている。
それも、私の身近に・・・・
私は思う。
大人の仲間入りをした今年のクリスマスには、久しぶりにサンタさんへの手紙を書いて、あのポストに入れてみよう。
それは、プレゼントのお願いじゃなくて、それは・・・・
サンタさんへ
ずっとずっと私に夢と時めきをありがとう。
私のサンタパパとサンタママに感謝しています。
娘より
感謝の手紙を。
その中に、クリスマスの思い出と言うのは誰にでも何かしらあるのではないですか?
家族、友達、恋人・・・・とのクリスマス。
私にも、小さい頃のクリスマスの思い出があります。
そして、結婚して家族との思い出も・・・・
娘が生まれてからのクリスマスは、娘にクリスマスを沢山楽しんで欲しいと思い、色々考えました。
その思い出を、2年前「おはなし」にして書きました。
そして今回、その思い出を彼女の立場になって書き直してみました。
もし、宜しければ読んでみてください。(^^)
実話です。
「赤いポスト」
出窓に置かれた赤い箱。
長い時の流れを感じるその箱には、横長の細い切り込みがあり、そこから物が入れられる様になっている。
それは、手作りのポスト。
すっかり色あせてしまったポストが、捨てられずにずっと残されているのには訳がある。
そのポストは、私が小さい頃ママと一緒に作った大切なポストだから。
何故、大切かというと・・・・
このポストは、サンタさんへお手紙を出す時に必要だから。
「えっ?」
「お手紙は、街にあるポストへいれるんだよ」って?
そんな事を言ってるあなたは、サンタさんへお手紙書いた事がありませんね?。
サンタさんへのお手紙は、普通のポストへ入れても届きません。
何故なら・・・・
サンタさんは、特別な人だから。
特別な人には、特別なポストじゃないとお手紙は届かないんだって。
そして、ここが肝心なんだけど、ポストは必ず手作りする事。
でも、ただ作れば良いって訳ではないの。
お願いする人が、心を込めて作らないと、いくらサンタさんにお手紙を書いて入れても、サンタさんの所へお手紙は届かないのよ。
サンタさんは、心を込めて作ったポストには「真心」という臭いがすると、トナカイさんに教えているんだって。
だから、トナカイさんはクリスマス近くになると、その「真心」の臭いを探して子供達のお手紙を集めに行くんだって。
嫌々作ったポストには「真心」いう臭いがしないから、いくら手作りのポストを用意してもトナカイさんはやって来ないの。
けれど、私はまだ小さくてハサミも上手く使えなくて、一人ポストを作る事は出来なかった。
でもママが「手伝ってもらうのはOK。」って言ってくれたので、ママに手伝ってもらいながら、一生懸命ポストを作ったわ。
でも、出来上がったポストはキザギザの切り込みで上手にはできなかった。
こんなポストでは、トナカイさんに来てもらえないのではないかと心配する私に「大丈夫、真心は形じゃないの。一生懸命作ったと言う事が大切。」とママは言ってくれた。
その言葉に少し安心した。
それから、サンタさんにお手紙を書いて、ポストへ入れた。
しかし、その後お手紙を入れたこのポストをどこに置けば良いのか分からなくて悩んでいると、ママは「出窓にしましょう。そこならきっとトナカイさんが気付いてくれるわ。」と言って出窓に置いてくれたけれど・・・・
「トナカイさんは、どうやってお手紙を取るんだろう。家には煙突もないから家の中に入れないのに・・・・」
ママには、私の心配なんか気になっていない様だった。
それから何日かして、私はトナカイさんが来てくれたか心配でポストを覗いてみた。
何と、手紙はまだ中に入ったまま。
やっぱり、家に入れないから手紙を取る事が出来ないのか。
それとも、私がママに手伝ってもらってポストを作ったから、トナカイさんには「真心」の臭いを感じないのか・・・・
心配で心配で泣いてしまった。
すると、ママは「大丈夫よ。子供は世界中に沢山いるからすぐには来れないのよ。順番!順番!。それにね、煙突なんかなくても手紙は取れるの。何てったって特別の人のトナカイさんよ! 特別な人には特別な力を持っているから、トナカイさんにも特別な力を与えているから大丈夫。」って言った。
ママの言ってる事ってどこまでが本当かわからないけれど、ママがいうと何となく本当の様な気がするから不思議。
ママの方が、特別な人かもなんて時々私は思う。
翌日の事。
ママが私を呼んだ。
何かと思って行って見たら、ママが嬉しそうにに「無くなっているよ。」と言うので何の事かと思ったら、ポストの中に入れたお手紙が無くなっていた。
やっと、トナカイさんがお手紙を取りに来てくれたらしい。
ホッとしている私に、またまたママが言う。
「ねぇ! ジンジャークッキーを作ろう!!」って。
私は、お菓子作りが大好きだけど、何で急にジンジャークッキーを作るのか聞いてみた。
すると「だって、クリスマス・イブの夜はサンタさんは子供達にプレゼントを上げに大忙しで、きっとお腹が空くわよ。だから、ジンジャークッキーを食べてもらおうよ。」と言うんです。
ママって、そういう事によく気付く人です。
そして、ジンジャークッキーを作ってリボンを通し、ツリーに吊るした。
これで、クリスマスを待つだけになった。
クリスマス・イブの夜、サンタさんは自分の姿を見られたくないから、早く寝ないとプレゼントを置くことが出来なくて困ってしまうので、子供は早く寝ないと行けないと言われ、ワクワクして眠れそうになかったけれど、私は一生懸命目を閉じて眠る事にした。
翌朝、ママが呼ぶ声で目が覚めた。
下へ降りて、リビングへいってみると・・・・
リビングに飾られた大きなツリーの下にプレゼントが置いてありました。
プレゼントは、私がお願いした絵本。
とても嬉しくて、早速絵本を開いてみると、絵本の主人公が私になっていました。
「サンタさんて、絵本まで作ってくれるんだ」って驚いている私に、今度はパパが・・・・
「あれっ!?」と言って、ツリーに吊るしていたジンジャークッキーを手にしています。
「ねっ! サンタさん、お腹空いていたんだね。ジンジャークッキーを食べて行ってくれたよ。」というので、私もすぐに見に行ってみると、ジンジャークッキーにはサンタさんがかじった跡ががあった。
かなり忙しくて、全部食べて行く事は出来なかった様でした。
でも、すごく嬉しかった。
それから、毎年クリスマス間近になると、サンタさんへのお手紙を書いてポストに入れ、ジンジャークッキーを作りツリーに吊るす事をずっと続けた。
そんな私も、今年で20歳。
サンタさんは、高校三年生まで来てくれた。
中学生になった時、サンタさんの存在を友達同士で居る居ないの話をした時期もあった。
ママに「サンタさんているのかな?」と聞いた事もあった。
その時ママは「サンタさん、居ないと思っているの? だったら、毎年貰っているプレゼントは誰がくれるのかしらね? ママは思うけど、サンタさんは信じている人だけに居るんじゃない? 信じなくなった時からサンタさんは居なくなる。だから、サンタさんなんか居ないと言ってる子には、サンタさんからのプレゼントはないでしょ?」と言った。
全く、ママが言うとそんな気がしてくる。
でも、私は今もサンタさんが居ると信じている。
それも、私の身近に・・・・
私は思う。
大人の仲間入りをした今年のクリスマスには、久しぶりにサンタさんへの手紙を書いて、あのポストに入れてみよう。
それは、プレゼントのお願いじゃなくて、それは・・・・
サンタさんへ
ずっとずっと私に夢と時めきをありがとう。
私のサンタパパとサンタママに感謝しています。
娘より
感謝の手紙を。
森の中☆ [おはなし]
ここは、森の中。
大きな木や小さな木が、沢山集まっている。
太陽の光もあまり入らないので、昼間でも暗い。
だから、森の中は黒一色。
森の中の木は、右を見ても左を見ても似た様な木ばかり。
その事に、とても不満を感じている1本の木がいた。
木は、周りの木の様な地味な木ではなく、もっと目立ちたかった。
誰よりも目立って、綺麗な木になりたいと思っている。
そして、この森の中には、目立ちたがり屋の木の様に不満をもっているものが他にもいた。
来る日も来る日もくらぁ〜い森の底で暮らしていることに、飽き飽きしていた雑草だ。
雑草は、以前森の木をくぐり抜けながら通り過ぎて行った風に、こんな事を聞いた。
「この森の向こうには、青く広い空というのがあって、そこにはキラキラ光る太陽っていうものがある」と。
雑草は、その話を聞いてから、青い空に輝く太陽が見たくて見たくてしかたなかった。
雑草は、そこで考えた。
「そうだ! 大きい木に這って行ったら、いつか青い空と太陽が見られるはずだ!」
そこで、近くの木に声をかけ、お願いしてみることにした。
「もしもし、木さん。」
木は、声のする足元に目をやると、土に這っている雑草が目に入った。
雑草は、木が自分に気付いてくれたのを確認してから話を続けた。
「あの木さん、私はあなたにお願いがあるのです。」
「私にお願い?」
「はい。私は生まれてから、ずっとこの暗い森の中にいて、外の世界を見た事がありません。」
「それで、あなたの体を借りて、この森の外を見にいきたいのですが・・・・」
すると、木は答えた。
「いいわ。」
「でも、あなたに外の世界を見せてあげるかわりに、あなたは私に何かしてくれるの?」
雑草は、しばらく黙っていた。
そして・・・・
「はい。」
「木さんは、いつも周りの木とは別の木になりたいって思ってましたよね。」
「私に、森の外を見せてくれたら、私は木さんを他の木よりも、ずっと素敵な木にしてあげます。」
木は、雑草にどうやって素敵にしてくれるのかと聞いてみたけれど、雑草は「それは秘密です。」と言ってクスッと笑った。
その日から雑草は、少しずつ木を登り始めた。
長い時間と月日をかけて、雑草はやっと木の上へやって来た。
雑草は、ゆっくりと頭を上げた。
すると、そこには今迄見た事も無い世界が広がっていた。
「でも、どれが空でどれが太陽?」と思っていたら、その時「今、あなたが見ているのが空というの。青い空。そして、所々にあるのが雲。白い雲よ。」
雑草は、あまりの感激に声が出ない。
しばらくして、雑草は「ハッと」した。
太陽が無い。
「太陽は、どれ?」って聞くと。
「あそこよ。」と教えてくれたけれど、目が痛くて見る事ができない。
木は言った。
「無理よ。太陽はまぶし過ぎて見る事は出来ないの。でも、この森の外がこんなにまぶしくて明るいのは、太陽が輝いているからなの。」
「ところで、あなたは私を素敵にしてくれる。」って約束をしたけれど、いつ私を素敵にしてくれるのかしら?」と、木は雑草に聞いた。
すると、雑草はニヤリと笑い「あら、もう約束通りあなたを素敵にしたわ。」と答えた。
木が不思議そうな顔をしていると・・・・
「ほら、あなたの体を見て。私があなたの体を這って来たことで、私があなたの洋服になっていたのよ。」
木は、自分の体を見ると、そこには雑草の葉が綺麗に絡み付き、素敵な洋服となっていました。
その葉は、緑から赤や黄色と色を替え、それはそれは素敵なドレスの様。
木は、他の木とは違う木となり、どの木よりも素敵な木に変身していました。
そして、木は雑草と共に生きることで、素敵な服を手にする事が出来、雑草は明るい世界を手にする事が出来ました。
大きな木や小さな木が、沢山集まっている。
太陽の光もあまり入らないので、昼間でも暗い。
だから、森の中は黒一色。
森の中の木は、右を見ても左を見ても似た様な木ばかり。
その事に、とても不満を感じている1本の木がいた。
木は、周りの木の様な地味な木ではなく、もっと目立ちたかった。
誰よりも目立って、綺麗な木になりたいと思っている。
そして、この森の中には、目立ちたがり屋の木の様に不満をもっているものが他にもいた。
来る日も来る日もくらぁ〜い森の底で暮らしていることに、飽き飽きしていた雑草だ。
雑草は、以前森の木をくぐり抜けながら通り過ぎて行った風に、こんな事を聞いた。
「この森の向こうには、青く広い空というのがあって、そこにはキラキラ光る太陽っていうものがある」と。
雑草は、その話を聞いてから、青い空に輝く太陽が見たくて見たくてしかたなかった。
雑草は、そこで考えた。
「そうだ! 大きい木に這って行ったら、いつか青い空と太陽が見られるはずだ!」
そこで、近くの木に声をかけ、お願いしてみることにした。
「もしもし、木さん。」
木は、声のする足元に目をやると、土に這っている雑草が目に入った。
雑草は、木が自分に気付いてくれたのを確認してから話を続けた。
「あの木さん、私はあなたにお願いがあるのです。」
「私にお願い?」
「はい。私は生まれてから、ずっとこの暗い森の中にいて、外の世界を見た事がありません。」
「それで、あなたの体を借りて、この森の外を見にいきたいのですが・・・・」
すると、木は答えた。
「いいわ。」
「でも、あなたに外の世界を見せてあげるかわりに、あなたは私に何かしてくれるの?」
雑草は、しばらく黙っていた。
そして・・・・
「はい。」
「木さんは、いつも周りの木とは別の木になりたいって思ってましたよね。」
「私に、森の外を見せてくれたら、私は木さんを他の木よりも、ずっと素敵な木にしてあげます。」
木は、雑草にどうやって素敵にしてくれるのかと聞いてみたけれど、雑草は「それは秘密です。」と言ってクスッと笑った。
その日から雑草は、少しずつ木を登り始めた。
長い時間と月日をかけて、雑草はやっと木の上へやって来た。
雑草は、ゆっくりと頭を上げた。
すると、そこには今迄見た事も無い世界が広がっていた。
「でも、どれが空でどれが太陽?」と思っていたら、その時「今、あなたが見ているのが空というの。青い空。そして、所々にあるのが雲。白い雲よ。」
雑草は、あまりの感激に声が出ない。
しばらくして、雑草は「ハッと」した。
太陽が無い。
「太陽は、どれ?」って聞くと。
「あそこよ。」と教えてくれたけれど、目が痛くて見る事ができない。
木は言った。
「無理よ。太陽はまぶし過ぎて見る事は出来ないの。でも、この森の外がこんなにまぶしくて明るいのは、太陽が輝いているからなの。」
「ところで、あなたは私を素敵にしてくれる。」って約束をしたけれど、いつ私を素敵にしてくれるのかしら?」と、木は雑草に聞いた。
すると、雑草はニヤリと笑い「あら、もう約束通りあなたを素敵にしたわ。」と答えた。
木が不思議そうな顔をしていると・・・・
「ほら、あなたの体を見て。私があなたの体を這って来たことで、私があなたの洋服になっていたのよ。」
木は、自分の体を見ると、そこには雑草の葉が綺麗に絡み付き、素敵な洋服となっていました。
その葉は、緑から赤や黄色と色を替え、それはそれは素敵なドレスの様。
木は、他の木とは違う木となり、どの木よりも素敵な木に変身していました。
そして、木は雑草と共に生きることで、素敵な服を手にする事が出来、雑草は明るい世界を手にする事が出来ました。
独り言☆ [おはなし]
「ぶつぶつぶつ・・・・」
「ぶつぶつぶつ・・・・」
「ぶつぶつぶつ・・・・」
あっ!! 今ボクの声が聞こえた人・・・・いますか?
でも、どこから聞こえて来ているかわからない。
空耳?
おばけ?
ブッブゥー
どちらもはずれ。
今聞こえた声は、空耳でもおばけの声でもないよ。
だって、今聞こえた声は、ボクの声なんだもん。
えっ?どこでしゃべっているんだって?
そんな事聞く前に、良く見てよ。
ボクは、さっきからずっとあなたの目の前にいるよ。
ほら、ここに。
ジャア〜ン。
あれ?
今、ボクを見て「何だ、ぬいぐみじゃない。ぬいぐるみが話すわけない。嫌だ!私、疲れているのかしら・・・・」とおもっているでしょ!?
それは、違うよ。
ボクの声が聞こえるあなたは、きっと・・・・mamamieと同じ人かも。
mamamieって、誰かって?
誰って、mamamieはあなたも良く知っている人だよ。
そう。
このブログを書いている人。
Kenくんのママだよ。
ボクとmamamieは、すっごく長い付き合いなんだ。
前は、mieって読んでたけど、mieがパパさんと結婚してReyって赤ちゃんのママになりKenくんのママになって・・・・それからボク、mieの事をmamamieって読んでるんだ。
mamamieとボクは、このブログで話していると思うけど、mamamieが一人暮らしってやつをした時、ボクも一緒に暮らす様になった。
mamamieは、ボクをとても大切にしてくれたよ。
お休みの日は、ボクも一緒にお出かけしたんだよ。
ちょっと、そこのあなた「いい大人が、ぬいぐるみを持って歩く?」なんて、今思ったでしょ?
でも、mamamieは本当にボクを連れて出かけて行ったんだよ。
ん〜、ボクがいうのも変だけど、mamamieって「大人だから・・・・」って考えは無くて、自分の思ったこと素直にやっちゃうんだよね。
だから、パパさんとのデートにもよく付いて行ったよ。
mamamieとパパさんは、お外でお弁当食べるのが大好きで、公園へお弁当食べに行く時もボクは一緒。
そうだ。
ディズニーランドへ行った時も、ボクを連れていってくれたんだけど、この時は些かねずみの国へ連れて行かれるのは遠慮したかったけど、mamamieは平気でボクをリュックの中へ入れ、ボクの顔だけ出してくれていた。
だけど、周りはみんなミッキーとかミニーのぬいぐるみを抱いて歩いているのに、mamamieは犬のぬいぐるみ。
どう見ても変な人だよねぇ〜
そういう事、平気で出来る人・・・・それがmamamieなんだ。
でも・・・・
ボクはみんなに笑われるんじゃないかと思ってビクビクしていたけど、 mamamieはずっとボクを大切に抱いくれていた。
きっと、ディズニーランドのお兄さんやお姉さんにmamamieは笑われるだろうと思ったら、ボクを見たスタッフの人達はみんな「かわいいですね。」とか「お名前なんていうんですか?」とか「ミルキーくんも楽しんでね」なんて言ってくれて・・・・
初めてボクは、ディズニーランドって言う所へ連れて行ってもらったけど、すごく楽しかった。
さすが、夢のテーマパークだよね。
でもさぁ〜
そんなmamamieを、パパさんは一度も「やめなよ」とは言わず、パパさんも一緒にボクを大切にしてくれた。
だから、二人は結婚したんだねぇ〜♫
パパさんは、いつもmamamieを守ってきたんだ。
ボクは、ずっとmamamieとパパさん、そしてReyちゃんKenくんの事を見て来た。
色んな話を沢山しっているんだ。
知りたい?
ボクも話したい・・・・
でも、久しぶりにボクの声が聞こえる人と出会って、一気にここまで話したから少し疲れちゃった。
だから、今日はここまで。
あっ、ボクがmamamieの事を話している事は内緒だよ。(^^)
それから・・・・「おはなし」を聞きたくなったら、ボクにチャンネル合わせてね。
「ぶつぶつぶつ・・・・」
「ぶつぶつぶつ・・・・」
あっ!! 今ボクの声が聞こえた人・・・・いますか?
でも、どこから聞こえて来ているかわからない。
空耳?
おばけ?
ブッブゥー
どちらもはずれ。
今聞こえた声は、空耳でもおばけの声でもないよ。
だって、今聞こえた声は、ボクの声なんだもん。
えっ?どこでしゃべっているんだって?
そんな事聞く前に、良く見てよ。
ボクは、さっきからずっとあなたの目の前にいるよ。
ほら、ここに。
ジャア〜ン。
あれ?
今、ボクを見て「何だ、ぬいぐみじゃない。ぬいぐるみが話すわけない。嫌だ!私、疲れているのかしら・・・・」とおもっているでしょ!?
それは、違うよ。
ボクの声が聞こえるあなたは、きっと・・・・mamamieと同じ人かも。
mamamieって、誰かって?
誰って、mamamieはあなたも良く知っている人だよ。
そう。
このブログを書いている人。
Kenくんのママだよ。
ボクとmamamieは、すっごく長い付き合いなんだ。
前は、mieって読んでたけど、mieがパパさんと結婚してReyって赤ちゃんのママになりKenくんのママになって・・・・それからボク、mieの事をmamamieって読んでるんだ。
mamamieとボクは、このブログで話していると思うけど、mamamieが一人暮らしってやつをした時、ボクも一緒に暮らす様になった。
mamamieは、ボクをとても大切にしてくれたよ。
お休みの日は、ボクも一緒にお出かけしたんだよ。
ちょっと、そこのあなた「いい大人が、ぬいぐるみを持って歩く?」なんて、今思ったでしょ?
でも、mamamieは本当にボクを連れて出かけて行ったんだよ。
ん〜、ボクがいうのも変だけど、mamamieって「大人だから・・・・」って考えは無くて、自分の思ったこと素直にやっちゃうんだよね。
だから、パパさんとのデートにもよく付いて行ったよ。
mamamieとパパさんは、お外でお弁当食べるのが大好きで、公園へお弁当食べに行く時もボクは一緒。
そうだ。
ディズニーランドへ行った時も、ボクを連れていってくれたんだけど、この時は些かねずみの国へ連れて行かれるのは遠慮したかったけど、mamamieは平気でボクをリュックの中へ入れ、ボクの顔だけ出してくれていた。
だけど、周りはみんなミッキーとかミニーのぬいぐるみを抱いて歩いているのに、mamamieは犬のぬいぐるみ。
どう見ても変な人だよねぇ〜
そういう事、平気で出来る人・・・・それがmamamieなんだ。
でも・・・・
ボクはみんなに笑われるんじゃないかと思ってビクビクしていたけど、 mamamieはずっとボクを大切に抱いくれていた。
きっと、ディズニーランドのお兄さんやお姉さんにmamamieは笑われるだろうと思ったら、ボクを見たスタッフの人達はみんな「かわいいですね。」とか「お名前なんていうんですか?」とか「ミルキーくんも楽しんでね」なんて言ってくれて・・・・
初めてボクは、ディズニーランドって言う所へ連れて行ってもらったけど、すごく楽しかった。
さすが、夢のテーマパークだよね。
でもさぁ〜
そんなmamamieを、パパさんは一度も「やめなよ」とは言わず、パパさんも一緒にボクを大切にしてくれた。
だから、二人は結婚したんだねぇ〜♫
パパさんは、いつもmamamieを守ってきたんだ。
ボクは、ずっとmamamieとパパさん、そしてReyちゃんKenくんの事を見て来た。
色んな話を沢山しっているんだ。
知りたい?
ボクも話したい・・・・
でも、久しぶりにボクの声が聞こえる人と出会って、一気にここまで話したから少し疲れちゃった。
だから、今日はここまで。
あっ、ボクがmamamieの事を話している事は内緒だよ。(^^)
それから・・・・「おはなし」を聞きたくなったら、ボクにチャンネル合わせてね。